15年前、日本はバブルの頂点から少しかげりが見えてきた頃、当時私は80年代後半にNで再開した鉄道模型が、16番へ完全移行し、景気の良さ=財布に余裕もあり、次から次へと完成品、キットを買いあさってひとしきりした頃でした。あっという間に数百両・・・世の中全体バブリーな時期でした。その中で、存在は知っていた1/87 12mmの「なりひらのネルソン」見ちゃったのがこのスケールゲージにはまるきっかけでした。当時、4-4-0は16番のトビーの6200と珊瑚の5500を完成させていたので、その前から見たプロポーションの強烈な違いに頭を殴られたようですらありました。また、PEMPのEF58の展示品も強烈に引き寄せる力を持っていました。そして一気に1/87-12mmへと走っていったのです。(写真は1/87-12mm乗工社なりひらのネルソン64号、1/80-16.5mmトビー6200、珊瑚5500)
まずは新品で買える物は買う、そのために都内の模型屋を歩き回りました。当時確立しはじめた中古マーケットも探したりもしました。その後92年ぐらいからモデルワーゲンが製品を出し始め、一時は毎月のように新製品が出る勢い・・・乗工社も、D51,C59などを次々リリースしたのもこれから数年の間でした。
或る意味で良い時期にはじめたのだと思っています。創世記に作られた製品も探せばまだ手に入るし、新たに多くの製品がリリースされ始めた頃でしたから。といっても、90年代はずっと16番の方に重心がかかっていたと思います。
それからしばらく平成大不況の中、乗工社が倒れ、MWがナローの方に行き、しばらく製品が止まった時期IMONが立ち上がりました。このスケールゲージの将来に不安を抱えていたユーザーには朗報でした。その後FAB、WesterWieseをはじめとして、ユーザーからメーカーに転身して良い製品をリリースしてくれる方々が現れ、ここ数年でかつて無い輝きをこのスケールゲージは今持っているように思います。
DCCはそれが出る以前、アメリカのMR(モデルレールローダー)誌などに見られたダイナトロールやKATOデジタルなどのコマンドコントロールシステムに興味を持って、導入を検討していた頃、NMRAがドイツLenzの規格を元にしたDCCの規格を制定、一気に動き出したので、すぐに飛びつきました。統一規格ではなかったかつてのシステムの欠点を補ってバランスの良いシステムになっていると思いました。欧米に比べ日本での普及度は今ひとつですが、これから10年後はきっとDCCでない模型は作られないようになるのではないでしょうか。
この様なマイナーな趣味世界でも徐々に技術の革新や考え方の変化が起こってきているものです。これからの模型界で1/87の12mmや9mmナロー、そしてDCCがハイエンドの模型として大きく成長していくのはほぼ間違いないのだと思っています。まぁー自分がやっているからそう思うのかな(笑)
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