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2006年6月20日 (火)

ワールド工芸の製品について私見

ここの所FABの58とさくら模型のED17について色々書いていることもあり、私がアンチワールド工芸もしくはネガティブキャンペーンをしているように取られている方もいるかもしれませんが、これはちょっと違うんです。

私はある面ワールド工芸の製品群のファンでもあります。今ざっと数えただけで、12mmとHOナローの車輌キットと組んだものが100両以上手元にあります。否定的にしか見ていないなら、絶対にこんな輌数買いません!製品化される車種の選択、エッチング表現、よく考えられている組み立てなど、それ以前の鉄道模型キットとは大きく一線を画している製品だと高く評価しています。その中で、唯一評価できないのが下回りの構造や機構部分なのです。

良く読んで頂ければ解るとおり、上回りについてはエッチング表現の手すり等一部いやな印象はありますが、それ以外についてはエッチングゆえありがちな角の曲面の表現の今一な部分などを除いて、高く評価しています。

しかし動力に関してはNで固まった構造からスタートされたこともあり、どうしても受け入れがたい部分もあるのです。そのいくつかに触れてみます。

まず、ナロー製品などで動輪が抜き取れない、はめ殺しになってしまう構造はやはりおかしいと思います。塗装や、調整を考えてもどうにかここは是正されるべき構造設計だと思います。

また、ED17のギアボックスのように、上部の2本ぐらいのネジで支える構造にも問題を感じます。平行度がでにくいのと台車枠の剛性も落ちています。これを動輪等を押さえる構造などと合わせて下側から支える構想も加えてより高い剛性と精度の出た台車枠にして欲しいと思います。また台車枠をED17やEF58では3本のネジで固定しますが固定部分に強度が無さ過ぎます。

ギアに関しても、片持ちで支える構造を採用していますがこの場合ブッシュ等により段差を調整するのであればブッシュを台車枠やギアボックスにハンダ付けするような構成に最初からすれば強度をかなり上げられると思います。現在の構成でもキットメイクの時に作り手の判断で出来ますが、段付きのブッシュにして、エッチングの穴にはめ込んでハンダするなら仮留めも必要なくスムースに作業が出来ると思います。

0.4mm程度の板にセルフタッピングという構造も、強度維持、分解組み立てを繰り返す事を考慮していません。雌ねじになる部分に折り返しをするなどして、強度が維持でき、ネジがバカ穴になってしまわないような対策をすべきでしょう。折り返しが出来ない部分は貼り付けるパーツを用意するだけでも良いかもしれません。

パーツの一部を折り曲げて配線するような構造も避けるべきでしょう。ED17など、テスト調整をまったく考慮していないと思える構成には理解出来ません。エッチング抜きの小さなラグ板と、ケーブルを入れてくれればそれで澄んでしまいます。

極小モーターであった、モーターをハンダ付けで固定するのもどうにかして欲しいです。

変にコストダウンせずもう少しコストが上がっても下回りを充実させてくれれば、より模型としての評価が高くなることは間違い有りません。

ワールド工芸の田村さんとは電話でお話ししたこともあり、まったく知らないわけではないのですが、あえてブログにこの様な形で意見を書かせて頂きました。

今後とも是非良い製品を供給して頂けることを期待しています。そして、期待しているファンとして勝手ながら辛口の批評を書かせて頂ければと思ったりもしています(笑)

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